犬の慢性腎臓病 原因、症状、合併症、検査の4つを詳しく解説

慢性腎臓病は徐々に腎臓の機能が低下する進行性の病気です。

犬の死因のトップ10にも入る代表的な疾患で、多くのワンちゃんがかかる可能性がある一般的な病気です。

そのため、慢性腎臓病について予めよく知っておくことが大切です。

なぜなら、腎臓の負担を軽減することと異常を早期に発見することができるようになり、それによって、ワンちゃんが元気で長生きを目指せるためです。

この記事では犬の慢性腎臓病の原因、症状、合併症、検査の4つの基礎的なことについて解説します。

また、この記事は前編であり、後編ではIRISのガイドラインに基づいて診断・治療について解説します。

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  • 犬の慢性腎臓病ってどんな病気?
  • 慢性腎臓病になるとどうなるの?
  • お家のワンちゃんにどんな検査が必要なのか?
  • 今日受けた検査はどんな意味のある検査だったのか?

この様な疑問を解決するキッカケになると思いますので、是非最後までご覧ください。

この記事を読んで分かること
  • 犬の慢性腎臓病の病気を理解する
目次

犬の慢性腎臓病はどんな病気

慢性腎臓病の定義は「腎臓の機能の低下、あるいは腎臓へのダメージ(腎障害)のいずれか、または両方が長期間持続している全ての腎臓の病気」 です。

ザックリと言い換えると「慢性腎臓病は”長く患っている腎臓の病気”」です。

そして、慢性腎臓病の要因は①腎臓のはたらきが低下している状態②腎臓にダメージが与えられ続けている状態の二つからなるということです。

また、腎臓の機能が低下し、腎臓が十分なはたらきを発揮できない状態を慢性腎不全言います。

多くの慢性腎臓病として当てはまるのがこの慢性腎不全に至っている状態であるため、慢性腎不全≒慢性腎臓病として話をすることが多いです。

慢性腎臓病になる犬種は?

慢性腎臓病は全ての犬種でなりえます。

なぜなら、慢性腎臓病は「腎臓の機能の低下、あるいは腎臓へのダメージ(腎障害)のいずれか、または両方が長期間持続している全ての腎臓の病気」であり、特定の疾患を表している訳ではないためです。

ただし、例外的に遺伝的な要因で犬種によって特有の腎臓病があり、その病気の進行によって慢性腎臓病になることがあります。

例えば、バセンジーではファンコーニ症候群という腎臓の尿細管の異常の病気があり、ダルメシアンでは尿酸結石による腎臓への障害を起こす病気があります。

慢性腎臓病の原因は?

腎臓病の原因となる病気やリスク要因は、尿石症、感染症、免疫疾患、中毒………など多岐にわたります。

つまり、腎臓に負担をかけるすべてが慢性腎臓病の原因となります。

様々な病気や要因が関与することで、腎臓へのダメージを与え続けられます。

そして、徐々に腎機能が低下し慢性腎臓病になっていくのです。

したがって、健康を維持して腎臓に負担をかからないように心掛けることが、慢性腎臓病の予防に繋がります。

病気がどのように進行する?

腎臓は様々な病気や原因でダメージを受けます。

腎臓にダメージが及ぶことで、腎臓の機能している組織(ネフロン)が減っていきます。

これは腎臓が修復・回復することができない変化であり、次第に腎臓の臓器全体の機能は徐々に低下していきます。

この進行の速さは、腎臓病の原因や治療の有無やその反応によって様々です。

また、働いているネフロンが少しずつ減っていても、初期には症状はありません。

なぜなら、残った腎臓のネフロンが頑張って働き、腎臓全体の機能を下げないよう保つ役割があるためです。

これを代償機構といいます。

この代償機構を超える機能の低下に陥るのが、腎臓の組織が60%以上失われてからになります。

この頃から、はじめて症状として認められたり、検査で異常を捉えることができるようになります。

さらに腎臓病が進行すると、様々な合併症が起こり顕著な症状が見られるようになります。

合併症に関しては、後ほど解説します。

最終的には重度の腎機能の低下によって命に関わります。

以上の様に、慢性腎臓病の進行は異常が見られない状態で長期間ゆっくりと進行し、異常が見られるようになったころには病気は比較的進行している状態にあります。

そのため、なるべく早く病気を発見することが重要になります。

お家での様子をよく観察することと、定期的な健康診断を受けることが、慢性腎臓病の早期発見に繋がります。

慢性腎臓病の初期症状

慢性腎臓病の初期症状は多飲多尿といい、尿量が増えて、飲水量が増えます。

腎臓は尿を作る臓器です。

腎臓には体の老廃物を血液から濾過して排泄し、必要なものを血液に戻すはたらきがあります。

これらは生命を維持するうえで重要な機能になります。

その腎臓の機能が60%以上低下することで症状として現れ始めます。

尿を濃縮する働きが低下するため、常に薄いオシッコをするようになります。

そして、必要な水分が失われやすくなるため、水を飲む量が増えます

つまり「オシッコをよくするようになり、その分喉が渇くのでお水を飲む量が多くなる」ということです。

これを多飲多尿といいます。

飲水量が多いと判断する目安は、ワンちゃんの体重1kg当たり100ml以上水を飲む場合には、病的に飲水量が増えていると考えられます。

また、「以前と比べて水を飲む量が増えている」、「いつも水の様なオシッコをする」などの些細な変化に気づくことも重要です。

これらをまとめると、慢性腎臓病の初期症状は以下の様になります。

一つでも当てはまる場合には獣医さんに相談しましょう。

慢性腎臓病の初期症状

慢性腎臓病を疑うためのチェックリスト

  • オシッコがいつも水みたいに透明
  • オシッコの量が以前よりも増えた
  • オシッコの臭いがあまりしない
  • 飲水量が以前よりも増えた
  • 水を飲みに行く回数が多くなった

慢性腎臓病が進行したときに現れる合併症とその症状

さらに、慢性腎臓病が進行すると様々な合併症が現れます。

これらの合併症はそれぞれワンちゃんによって、合併症を起こす時期や程度が変わってきます。

尿毒症

腎機能が重度に低下することで、血液から濾過されて尿として排泄されるはずの尿毒素が体の中に蓄積するようになります。

この尿毒素が過剰に蓄積すると、中毒症状を起こします。

これを尿毒症といいます。

尿毒症になると以下の様な症状が見られます。

尿毒症の症状
  • 食欲不振
  • 体重減少
  • 脱水
  • 口臭
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 流涎(ヨダレ)
  • けいれん発作

稀ですが、慢性的な尿毒症により舌の壊死が起こる場合もあります。

尿毒症は消化器系、免疫系、神経系など全身のすべての状態に悪影響を与えます。

特に、犬では膵炎などの消化器疾患を併発することが多いです。

慢性腎臓病に伴う骨ミネラル代謝異常(CKD-BMD)

慢性腎臓病になることで、骨を形成しているミネラルであるリンとカルシウムの代謝に異常が起こり正常に保てなくなります。

これによって、骨密度が低下し、骨がもろくなってしまいます。

慢性腎臓病に伴う骨の異常は、リンやカルシウム、FGF23、上皮小体ホルモン(パラソルモン)、ビタミンDのバランスの変化で起こります。

特に、上皮小体ホルモン(パラソルモン)が病的に過剰に分泌される状態を、腎性二次性上皮小体機能亢進症といいます。

さらに、血液中で異常に高くなったリンとカルシウムは、骨以外の体の組織に沈着してダメージをあたえます。

これは、腎臓においても起こるため、腎臓病の進行が早くなってしまいます。

これらの一連の異常を、慢性腎臓病に伴う骨ミネラル代謝異常(CKD-BMD) といいます。

CKD-BMD は顕著な症状としては見られない慢性腎臓病の初期から起こっていると考えられており、慢性腎臓病の治療を考えていく上で重要な要素です。

慢性腎臓病に伴う骨ミネラル代謝異常(CKD-BMD)の症状は以下の通りです。

慢性腎臓病に伴う骨ミネラル代謝異常(CKD-BMD)の症状
  • 骨がもろくなり、骨折しやすくなる
  • 腎臓病の進行が早くなり、寿命に影響する

高血圧症

慢性腎臓病が原因で高血圧を起こすことがあります。

血圧が非常に高くなると、様々な臓器にダメージを及ぼします。

毛細血管が豊富な臓器が障害を受けるため、特に腎臓、眼、脳、心臓血管系に影響が出やすいです。

これらの臓器の障害を標的組織障害(TOD:target organ damage)といいます。

高血圧症が重度になると、ダメージを受けた臓器で問題が起こり、症状が表れます。

以下の様な症状が挙げられます。

高血圧症の症状
  • 食欲不振
  • 元気がない
  • 目が見えない
  • 目の中が赤く、出血する
  • 神経症状
  • けいれん発作
  • 呼吸が速い
  • 疲れやすい

高血圧症は腎臓への負担をさらに大きくするため、適切な管理が必要です。

腎性貧血

慢性腎臓病が重度になると、腎臓から産生されているエリスロポエチンと呼ばれるホルモンの産生が減ってしまいます。

エリスロポエチンは造血ホルモンであり、赤血球が作られるのを促す作用があります。

エリスロポエチンが減ることで、赤血球が作られなくなり貧血を起こしてしまいます。

これを腎性貧血といいます。

腎性貧血になると以下の様な症状が見られます。

腎性貧血の症状
  • 食欲不振
  • 元気がなく、寝てばかり
  • 口や目の粘膜の色が白い
  • 疲れやすい

代謝性アシドーシス

体や血液の酸性・アルカリ性は呼吸や腎臓における調節機構によって保たれています。

腎機能が低下すると、尿からの酸の排泄が低下するため、血液が酸性に傾きます。

顕著な症状はないことも多いのですが、代謝性アシドーシスの症状は以下の通りです。

代謝性アシドーシスの症状
  • 食欲不振
  • 元気がない
  • 疲れやすい
  • 吐き気や嘔吐

慢性腎臓病を診断のために動物病院で行われる検査

慢性腎臓病の診断は、まず年齢病歴症状身体検査など全ての情報から腎臓病の可能性を考えます。

そして、血液検査尿検査を行って腎臓の機能の異常を、超音波検査で腎臓の構造の異常を検出します。

また、腎機能の低下や腎臓の構造異常とは別に、血圧測定、UPC(尿蛋白クレアチニン比)から、腎臓に慢性的にダメージを与える病態を検出することも重要です。

そして、それらの結果と慢性的な経過を総合的に判断して、確定診断します。


繰り返しになりますが慢性腎臓病を早期発見することが非常に大切です。

そのためにも、定期的に健康診断を受けましょう。

健康診断を受ける頻度ですが、犬の場合は慢性腎臓病になる前から年2回をおすすめします。

検査の内容は血液検査と尿検査、エコー検査、血圧測定を受けることが重要であると考えています。

ここからは、慢性腎臓病における検査項目について簡単に解説します。

身体検査

体重や体型を確認し、触診で脱水状態を判断します。

慢性腎臓病の中期から後期(ステージ2~4)では、オシッコの量の増加によって脱水症状を起こしていることがよくあります。

脱水症状は皮膚の張り具合、口の粘膜の乾き具合、体重の急な減少などから推定することができます。

血液検

犬で一般的に腎機能の評価に用いられている血液検査の項目はBUN、クレアチニン、SDMAの3つになります。

また、慢性腎臓病の進行に伴い、貧血、ナトリウムやカリウム、クロールといった電解質異常が見られることがあります。

最近ではリンやカルシウムの代謝異常(骨ミネラル代謝異常)に関連した、FGF23というマーカーも注目されています。

BUN

BUNは尿素窒素とも言い、腸から吸収したタンパク質を肝臓で代謝して産生されます。

腎機能が低下するとBUNの排泄が悪化するため数値が高くなります。

腎機能の低下以外にも、タンパク質を多く摂取することで産生が増加し、数値が高くなります。

例えば、タンパク質が多く含まれている低脂肪の療法食、ジャーキーなどの肉魚系のおやつの摂取がそれに当たります。

また、胃腸での出血があっても数値が高くなることがあります。

クレアチニン

クレアチニン(CRE)は、筋肉が運動するためのエネルギーを供給しているクレアチンリン酸が代謝された際に出来る老廃物です。

腎機能が低下すると、腎臓で濾過しきれずにクレアチニンが血液中に溜まってしまい、数値が高くなります。

特に、クレアチニンはBUNと違い食事の影響を受けないため、腎臓での濾過機能(糸球体濾過機能)をよく反映する指標になります。

そのため、クレアチニンは慢性腎臓病のIRISステージ分類にも使われています。

クレアチニンの産生は筋肉量に比例するため、筋肉が多い個体では高く、少ない個体では低く数値が出ます。

SDMA

SDMAとは対称性ジメチルアルギニンの略称で、アミノ酸の一つであるアルギニンが体の中で変化(メチル化)されることによって作られる代謝産物です。

SDMAの90%以上のほとんどが腎臓で濾過され、尿中に排泄されます。

腎機能が低下すると、腎臓で濾過しきれずにSDMAが血液中に溜まってしまい、数値が高くなります。

SDMAもクレアチニンと同様に慢性腎臓病のIRISステージ分類に利用されています

また、SDMAは筋肉量の影響を受けないため、特に体の小さなどうぶつや痩せたどうぶつ達に対して腎機能の低下があるかどうか調べる際には有用であると考えられます

リン

リンは細胞や骨を構成する元素で、慢性腎臓病では非常に重要な項目です。

リンはパラソルモン(上皮小体ホルモン)、ビタミンDなどの影響を受けて、カルシウムの代謝と一緒に大きく変化します。

慢性腎臓病の際は、腎機能が低下することでリンの排泄が減少するため、血液中にリンが蓄積するようになります。

リンはカルシウムと結合して腎臓にダメージを及ぼすため、慢性腎臓病のさらなる悪化を招きます。

これが慢性腎臓病における骨ミネラル代謝異常(CKD-BMD)です。

CKD-BMDは慢性腎臓病の予後にも深く関与します。

そのため、リンを制限した食事療法などによるリンのコントロールは慢性腎臓病の管理でも重要視されております。

FGF23

FGF23(線維芽細胞増殖因子 23)は慢性腎臓病における骨ミネラル代謝異常をリンより早期に捉えることが期待されているバイオマーカーです。

現在日本ではフジフィルムベットシステムズの外注検査のみで測定が可能です。

FGF23は骨から産生されるホルモンです。

慢性腎臓病における血中リン濃度上昇に反応してFGF23の産生は増えて、代償的に濃度が上昇します。

それによって、腎尿細管でのリン再吸収抑制とビタミンDの合成抑制により、血中リン濃度を低下させます。

FGF23を測定することでリン制限開始時期の指標や食事療法による治療効果の判定、生存期間の予後因子としての臨床活用が期待されています。

新しい検査項目であるため、まだまだ、蓄積したエビデンスはありませんが、IRISも注目している今後の期待の高いバイオマーカーです。

尿検査

尿検査は腎臓病を評価するためには非常に重要な検査になります。

尿比重

尿比重はオシッコの濃さを表す指標です。

慢性腎臓病などの疾患に罹ると、尿を濃縮する働きが低下するため、常に薄いオシッコをするようになります。

この異常を捉えるのが尿比重であり、水に対するオシッコの濃さを数値で表します。

繰り返し検査を行っても、いつも比重が低いオシッコ(不完全濃縮尿~等張尿)をしている場合は異常になります。

慢性腎臓病では、尿比重の低下が血液検査の数値の変化よりも先に認められることがあるため、早期発見のために重要な指標です。

尿たんぱく

尿たんぱくは尿中に含まれるタンパク質の量を表します。

腎臓、尿管、膀胱、尿道からなる腎泌尿器系あるいは生殖器に炎症や出血などの問題がある際に、尿中にタンパク質が混入します。

腎臓病の場合は腎臓への障害(ダメージ)や、糸球体からのタンパク濾過を反映しています。

特に、腎臓の糸球体と呼ばれる血液を濾過する部位に問題があり、タンパク質が濾過されてしまう蛋白漏出性腎症という疾患では、多くの量の尿たんぱくが検出されます。

UPC(尿蛋白クレアチニン比)

尿中のタンパク質と尿中クレアチニンの量を数値で測定し、比で表したものです。

尿中に一定量排泄されるクレアチニンの比にすることで、尿の濃さによる蛋白量の変化の影響を受けない数値として評価できます。

主に、腎臓からの尿たんぱくの量を測定することを目的として検査されます。

UPCはIRISの慢性腎臓病のサブステージ分類に利用されています。

レントゲン検査と超音波検査

X線を用いたレントゲン検査や超音波を用いたエコー検査では、画像から腎臓の形態や構造(腎臓のかたち)の異常を評価します。

慢性腎臓病による腎臓の萎縮など腎臓の状態の把握の他にも、腎臓の結石、尿路閉塞による水腎症などの腎臓病の原因を特定することも可能です。

血圧測定

腕や足、あるいは尻尾に血圧測定用のカフと呼ばれるバンドを巻いて血圧を測定します。

犬の場合は、主に収縮期血圧(いわゆる上の血圧)で血圧の高さを評価し、高血圧症がないかを診断します。

腎臓病があることで高血圧症を合併し、さらに高血圧症が慢性腎臓病の病態を悪化させるという悪循環に陥るため、高血圧症がないかを評価することは大切です。

そのため、血圧は慢性腎臓病のIRISのサブステージ分類に利用されています。

まとめ

もりぞー先生

犬の慢性腎臓病の症状、合併症、検査の3つについて解説しました。
それではおさらいです。

犬の慢性腎臓病の症状、合併症、検査 まとめ

犬の慢性腎臓病について

  • 慢性腎臓病はすべて犬種がなりえる病気
  • 健康を維持し腎臓に負担をかからないように心掛ることで慢性腎臓病の予防を行い、そして健康診断で早期に発見することが重要

症状

  • 慢性腎臓病の初期症状は多飲多尿といい、尿量が増えて、飲水量が増える

合併症

  • 尿毒症は尿毒素が過剰に蓄積することでおこる中毒症状で、食欲不振や嘔吐などがみられる
  • 慢性腎臓病に伴う骨ミネラル代謝異常は腎臓病の進行が早くなり、骨がもろくなることがある
  • 腎臓病が原因で高血圧症を合併すると、腎臓病の進行も早くなる
  • 腎臓病が原因で腎性貧血と呼ばれる貧血が起こる
  • 代謝性アシドーシスになると吐き気が見られることもある

検査

  • 腎機能の評価には血液検査のBUN、クレアチニン、SDMAを測定する
  • クレアチニンとSDMAは慢性腎臓病のステージ分類に使われている
  • 尿比重は腎機能の低下を早期に捉える可能性がある
  • FGF23は骨ミネラル代謝異常を早期に捉えることができる可能性があるマーカーで、今後治療に大きく期待されている
  • 尿蛋白クレアチニン比や血圧測定は慢性腎臓病のサブステージ分類に使われている
  • レントゲン検査やエコー検査では画像で腎臓のかたちを評価し、腎臓病の原因の特定をする

今回、慢性腎臓病の症状と検査について解説しました。

また、後編ではIRISのガイドラインに基づいて診断・治療について解説しますので、そちらも是非ご覧ください。

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実際の診察では同じ検査結果でも解釈が異なり、その子その子によって治療の方向性も異なります。

それは獣医療が検査・治療に当たる獣医師、犬の健康上や環境での問題点、飼い主様の立場など様々な要因を考慮して行われるためです。

そのため、目の前のご自身のワンちゃんの治療の最適解を獣医師と飼い主様の信頼関係の下で一緒に考えていくことが重要であると考えます。

特に難しい病気の場合、獣医さんの説明をよく聞いて、ご家族のワンちゃんに合った治療の方法を相談して決めていくのがよいでしょう。

もし、少しでも分からないことがありましたら、かかりつけの獣医さんに気軽に質問すると良いでしょう。

最後に今回の記事が少しでも飼い主様の疑問に解決し、どうぶつ達の健康に繋がれば幸いです。

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