【血液検査】犬の腎臓の数値 SDMAについて6つのポイントで解説

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SDMAは対称性ジメチルアルギニンの略称で、犬では腎臓の機能の指標として血液検査で測定されています。

特に慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)においては、以前から腎機能を評価するための検査項目であるBUN(ビーユーエヌ、尿素窒素:以下BUN)とクレアチニン(Creatinine、Cre、Cr、Crea:以下クレアチニン)と比べて早期に慢性腎臓病を見つけることができる可能性があると注目されています。

もりぞー先生

SDMAは最近測定されるようになった比較的新しい検査項目です。

動物病院でも検査されることが多くなった期待の大きい検査項目ですが、一方でこんな疑問もたくさんいただきます。

飼い主さま

うちの子SDMAが高いって結果が出ちゃった…
まだまだ若いのに、もしかして腎臓病なの?

この記事ではSDMAにまつわることを6つのポイントで解説していきます。

もりぞー先生

キチンと理解することで、SDMAに関する多くの疑問が解消されると思います。
是非ご覧ください。

この記事を読んで分かること
  • 犬のSDMAとは何か?
  • SDMAの基準値は?
  • SDMA、BUNやクレアチニンとの違いは?
  • SDMAと関連性の高い腎臓や泌尿器とは何か?
  • SDMAに影響を及ぼす要素とは?
  • SDMAが上がる具体的な原因は何か?
目次

SDMAとは

SDMAの代謝と排泄
SDMAの代謝排泄

SDMAについて解説します。

SDMAとは対称性ジメチルアルギニンの略称で、アミノ酸の一つであるアルギニンが体の中で変化(メチル化)されることによって作られる代謝産物です。

SDMAの90%以上のほとんどが腎臓で濾過され、尿中に排泄されます。

腎臓の働きが悪くなると、腎臓で濾過しきれずにSDMAが血液中に溜まってしまいます。

そのため、血液中のSDMAを測定することで、腎臓のはたらきが正常かどうかを知ることができます。

因みにヒトでは、SDMAの血中濃度の上昇は心血管性疾患のリスクと関連していることが報告されています。

また、国際腎臓病研究グループ (International Renal Interest Society: IRIS)の慢性腎臓病のIRISステージ分類ガイドラインでも、SDMAを慢性腎臓病の診断やステージングに使うことを勧められています。

ステージ分類とは、腎臓病がどれだけ進行しているかを示しているものになります。慢性腎臓病は進行具合によって出てくる症状の程度や治療法にも影響するため、ステージ分類はとても重要です。

SDMAの参考基準値

   検査会社参考基準値
富士フィルムVETシステムズ
IDEXX0〜14 μg/dl
(子犬の場合 0〜16 μg/dl)
もりぞー先生

犬ではSDMAを測定できるのはIDEXXだけです。
外注検査で検査をしてくれる動物病院が多いと思います。
病院の中で検査してくれる動物病院もあります。

SDMAの参考基準範囲は品種や年齢の影響を受けることが分かっています。

グレイハウンドはSDMAが約1μg/dlほど数値が高くなります。

グレイハウンドは筋肉量の影響でクレアチニンも高く出る犬種です。グレイハウンドにおいて早期の腎機能の低下を評価する際は注意が必要です。

また、子犬の参考基準範囲は0〜16 μg/dlと少し高めです。

この場合の子犬とは平均的には約1歳未満であり、それ以上では成犬の参考基準範囲となります。

ただし、これは体格の大きさによっても異なり、小型犬では約6ヶ月で成犬の参考基準範囲の適応になりますが、大型犬では2歳までかかることもあります。

BUNやクレアチニンと比べた、SDMAの違いや特徴

クレアチニンとSDMAの比較
クレアチニンとSDMAの比較

ここで、別の記事で説明させていただいた腎機能の指標であるBUNやクレアチニンとはどこが違うのか、疑問に思われた方もいるかと思います。

SDMAとの違いは3つあります。

慢性腎臓病でSDMAが上昇するタイミングはBUNやクレアチニンと比べて早い可能性がある

SDMAは約40%以上腎機能が失われてから数値が高くなる
SDMAは約40%以上腎機能が失われてから数値が高くなる

SDMAの数値はBUNとクレアチニン同様に、真の腎臓のはたらきを示しているものではありません。

SDMAの数値が上昇するのは腎臓のはたらき(糸球体濾過量)が40%以上失われてからと言われています。

それまでは数値の変化はあまり現れません。

しかし、これまで腎機能を評価に用いていたBUNとクレアチニンよりも早期に腎機能の低下を検出でき、従来の検査よりも9.8ヶ月早く慢性腎臓病を検出できる可能性があります。

これによって、早期の慢性腎臓病を診断することができるため、病気の経過のモニタリングや治療をより早期に始めることができます。

  • SDMAは腎臓の機能が40%以上失われてから上昇すると言われている
  • 従来の検査よりも早く慢性腎臓病を検出できると言われている

SDMAは筋肉量の影響をうけにくいので、クレアチニンより腎機能の過小評価が少ない

腎臓のはたらきを評価する項目としてクレアチニンは非常に重要な項目で、慢性腎臓病のIRISステージ分類ガイドラインでも使用されています。

クレアチニンは歴史も長く信頼性や安定性の高い検査項目です。

クレアチニンは筋肉量の影響を受ける
クレアチニンは筋肉量の影響を受ける

しかし、クレアチニンは筋肉量に比例するため、筋肉が多い個体では高く、少ない個体では低く出ます。

この性質によって、体が元々小さなどうぶつ達や、慢性腎臓病が進行したり何らかの病気によって瘦せてしまったどうぶつ達では、クレアチニンは実際の慢性腎臓病の進行よりも数値は高くならずに低めの数値になってしまいます。

クレアチニンは慢性腎臓病を過小評価する可能性がある
クレアチニンは慢性腎臓病を過小評価する可能性がある

つまり、小さな動物や痩せた動物において腎機能を評価する場合、クレアチニンは過小評価してしまう可能性があります

例えば、体の非常に小さいトイ・プードルが慢性腎臓病にかかった場合、血液検査でクレアチニンは低いか参考基準値範囲内と高くない数値が出てしまうことがあります。これにより、慢性腎臓病の発見が遅れてしまう可能性があります。

この様に、クレアチニンは筋肉の少ないどうぶつでは腎臓病を過小評価してしまう可能性があります。

SDMAは筋肉量から慢性腎臓病を過小評価する可能性が低い
SDMAは筋肉量から慢性腎臓病を過小評価する可能性が低い

その点、SDMAは筋肉量の影響を受けないため、特に体の小さなどうぶつや痩せたどうぶつ達に対して腎機能の低下があるかどうか調べる際には有用であると考えられます

SDMAもクレアチニンと同様に慢性腎臓病のIRISステージ分類ガイドラインでも使用されています

  • クレアチニンもSDMAも腎臓の機能を評価に用いられ、IRISの慢性腎臓病のステージ分類の指標として用いられている
  • クレアチニンは筋肉の量が少ない超小型犬や瘦せているワンちゃんでは、数値が低くなることがある
  • SDMAは筋肉量の影響を受けにくいため、慢性腎臓病を過小評価する可能性が低い

SDMAはまだ歴史が浅い検査項目

SDMAはエビデンスが少ない
SDMAはエビデンスが少ない

SDMAについて良いところばかり解説してきましたが、そうではないところもあります。

1つは、まだ最近測定が開始された歴史の浅い検査項目です。アメリカでは2015年7月から、日本では2016年7月から検査センターでの受託検査を開始しています。

そのため有効であるエビデンス(根拠)が乏しいことが挙げられます。

先ほど腎機能の低下を早期に検出できる可能性があると説明しましたが、中にはクレアチニンと腎機能の低下を検出できるのは同程度という報告もあります。

2つ目は、個人的な見解も含みますが、SDMAはクレアチニンと比べて数値の振れ幅の上下が多い印象を受けます。

IDEXXからは腎機能(GFR:糸球体濾過量)と相関がかなりあると報告されていますが、同じ子で検査を受けていただいても数値のバラツキがよく見られます。

例えば、若く健康なワンちゃんが健康診断でSDMAの検査を受け、参考基準値から外れて高く数値が出た際に、数週間後に再検査を行うと基準値範囲内であることがあります。

もちろん、そういったSDMAが高い数値になった子は、クレアチニンや尿検査、超音波検査などを行って慢性腎臓病ではないことを確認しています。

数値の振れ幅大きい印象を受けるため、慢性腎臓病を過大評価してしまう可能性もあるのではないかと思います。

SDMAは一度の異常値だけでは慢性腎臓病と考えずに慎重に診断してもらう必要があると考えます。

そのため、腎機能を評価する際はSDMAだけではなく、BUNやクレアチニン、尿検査や超音波検査などの他の検査を含めて腎機能を総合的に評価するのが望ましいのです

SDMAは新しい検査項目ですので、今後、データの蓄積による詳細な報告が期待されます。

  • SDMAは比較的新しい検査項目であるため、エビデンスに乏しい
  • SDMAとクレアチニンは腎機能の低下を検出できる能力は同程度という報告もある
  • SDMAは慢性腎臓病を過大評価してしまう可能性もあるため、再検査を受けて慎重に診断してもらう

腎臓や泌尿器とは何か?

泌尿器系は腎臓、尿管、膀胱、尿道からなる
泌尿器系

ここからSDMAが高くなる原因について解説する前に、まずはSDMAと関連の深い腎臓と泌尿器系について説明します。

ここを理解すると腎臓病の理解がよく進みます。

もりぞー先生

では、この腎臓と泌尿器についてご存知でしょうか?

端的に言うと、腎臓は血液をおしっこ(尿)にする臓器です。

そして、尿を作り体の外に排泄する臓器たちを泌尿器系といいます。

生きている体の中では常に代謝が起こっており、栄養や水分を体中の細胞が使って老廃物がつくられます。この老廃物は体に中にたまっていくと良くないため、体の外に排泄する経路が様々あります。その排泄経路の一つが尿として排泄する経路です。腎臓は血液を受け取ると、糸球体と呼ばれる場所でザルの様に血液を濾過して尿を作ります。

血液中には老廃物以外にも白血球や赤血球、血小板といった血液中の細胞の他に、水分、栄養、ホルモンなど様々なものが含まれており、これらは血液として血管を通って全身を循環しています。そして、血液が糸球体で濾過されて出来た尿(原尿)の中には、体にとって必要なものも老廃物と一緒に含まれています。そこで、腎臓は尿細管と呼ばれる場所で、必要な水分やミネラルなどをもう一度血液に戻すはたらきも行っています。これを再吸収といいます。

腎臓には糸球体と尿細管がある
腎臓には糸球体と尿細管がある

この様に、腎臓は血液を受け取り、濾過と再吸収によって、老廃物は排泄して、体に必要なものは血液に留めておくようにして血液から尿を作っています。そして、老廃物は尿と一緒に尿管、膀胱、尿道を通って体外に排泄されるのです。

SDMAも老廃物と同様に腎臓で濾過されて、泌尿器を通って尿中に排泄されます。

しかし、腎機能が低下したり、尿が出せないなどの病気になると、SDMAも尿に排泄される量が減ってしまいます。

それによって、血液中のSDMAの濃度が上昇します。

この変化を血液検査で測定するため、腎臓の機能の指標として用いられます。

SDMAは腎臓病の発見およびモニタリングに重要な検査項目です。

SDMAが高くなるメカニズム

ここでは、SDMAが上昇するメカニズムについて解説します。

SDMAは上記で解説している通り、腎臓のはたらき(腎機能)が低下しているかどうかが分かる項目です。

例えば、慢性腎臓病のワンちゃんで腎臓のはたらきが低下してくると、血液検査ではSDMAの数値が上昇します。

しかし、SDMAが上昇するのは慢性腎臓病によって腎臓の機能が低下したときだけではありません。

「腎臓が血液を受け取って濾過し、そして作られた尿が泌尿器を通って体外に排泄される」この経路に問題があるときに腎機能は低下し、SDMAは上昇します。これはBUNとクレアチニンと同様です。

泌尿器系の経路の問題を解剖学的にみることで3つの要因に分けて分類されます。以下の通りになります。

  • 腎前性…腎臓が受け取る血流が減ることによるもの
  • 腎性…腎臓自体のはたらきが低下することによるもの
  • 腎後性…尿管、膀胱、尿道の問題によって、正常に尿を体から出せないことによるもの

腎前性

腎前性とは腎臓への血液の供給が減ること
腎前性の図

腎前性とは腎臓の前に問題があって腎臓の機能が低下することを示します。腎臓の前の問題とは具体的に言うと腎臓への血液の供給の減少になります。

腎臓への血液の流れが減ると、腎臓で濾過をうける血液の量が減ってしまうため、尿がつくられる量自体が減ってしまいます。

言い換えると、腎臓が受け取る仕事の量が減るため、腎臓がはたらく量が減ってしまうということになります。それによって体に老廃物が溜まり、SDMAの値が高くなります。

腎性

腎性とは腎臓自体の機能が低下すること
腎性の図

腎性とは腎臓自体の問題で腎機能が低下することです。

腎臓が血液を介して受け取った老廃物を処理することが出来ない事で、体に老廃物が蓄積してしまいます。これにより、SDMAは上昇します。

ただし、注意が必要なのはSDMAの数値が上昇するのは腎臓のはたらき(糸球体濾過量)が40~70%以上失われてからになります。それまでは数値の変化はあまり現れません。

腎後性

腎後性とは尿管、膀胱、尿道の問題で尿を体から出せないこと
腎後性の図

腎後性とは腎臓で作られた尿を尿管、膀胱、尿道の問題によって、正常に体から出せないことをさします。

尿を体の外に排泄できないため、SDMAは高くなります。

原因としては①結石などによって尿路が詰まってしまって尿が流れない状態や、②外傷によって尿路が切れてしまうことで体の中に尿が漏れる状態があります。

そのため厳密には腎臓の機能自体は低下していません。しかし、尿路が詰まってしまうと腎臓にも大きなダメージが及びます。


  • 腎臓のはたらきが低下する原因は①腎前性②腎性③腎後性の3つ
  • 腎前性は腎臓の受け取る血液の量が減ること
  • 腎性は腎臓自体のはたらきが低下すること
  • 腎臓性はできた尿を体の外に出せないこと

SDMAが上昇する原因

犬のSDMAが上昇する原因
犬のSDMAが上昇する原因

ここからはSDMAが上昇する原因について解説します。

よく見られる一般的な原因は太字、救急疾患や重要な病気は赤色マーカーで示します。

SDMAが高くなる原因は様々ですが、先ほど解説した3つのメカニズムによって3つに分類されます。それぞれのメカニズムに関連した原因をピックアップして解説します。

  1. 腎前性腎不全
  2. 腎性腎不全
  3. 腎後性腎不全

腎前性腎不全

腎前性腎不全の原因
  • 脱水
  • うっ血性心不全
  • ショック(循環血液量減少性ショック、敗血症性ショックなど)
  • 内分泌性:副腎皮質機能低下症(アジソン病)、甲状腺機能低下症
  • 低アルブミン血症

脱水

激しい嘔吐を示す急性胃腸炎や糖尿病など様々な原因によって重度の脱水症状になります。

これにより腎臓への血流が低下するためSDMAの数値が上昇します。

副腎皮質機能低下症(アジソン病)

副腎皮質機能低下症(アジソン病)は副腎皮質ホルモンの分泌が低下する病気です。

特に鉱質コルチコイドと呼ばれるホルモンの分泌が低下すると重度の電解質異常と脱水症状を引き起こすアジソンクリーゼと呼ばれる状態に陥ります。それによって、腎数値も上昇し、救急の状態になります。

腎性腎不全

腎性腎不全の原因

急性腎障害(急性腎不全

  • 免疫介在性:糸球体腎炎
  • 感染性疾患:レプトスピラ、腎盂腎炎
  • 虚血性:血栓症、播種性血管内凝固(DIC)、心拍出量の低下、発熱・低体温症、長時間の麻酔
  • 薬剤性:NSAID、ステロイド、抗がん剤(シスプラチン)、抗生物質(アミノグリコシド、テトラサイクリン)、ACE阻害剤、
  • 中毒性:(ぶどう中毒、エチレングリコール中毒、重金属、除草剤(パラコートなど)、へび毒、ハチ刺傷)
  • 内分泌性・代謝性:糖尿病、高カルシウム血症      
  • 外傷、火傷

慢性腎不全

  • 急性腎不全に続発
  • 糸球体腎炎
  • 間質性腎炎

急性腎障害

急性腎障害とは何らかの原因で腎臓にダメージが及ぶことで、腎機能が急激に低下する状態です。

非常に緊急性が高く、短期間で命に関わる病態です。

慢性腎臓病

SDMAが上昇する最も一般的な病気です。

慢性腎臓病はあくまで長期間に渡って患っている、腎臓の病気の総称です。個々の病気の進行具合(ステージ)や病態に合わせた治療が重要です。

腎後性腎不全

腎後性腎不全の原因
  • 尿路閉塞:尿管結石、尿道結石、泌尿器系腫瘍
  • 尿路損傷:尿管損傷、膀胱破裂

尿道結石による尿路閉塞

腎後性の原因でもっとも多いものです。尿が体外に出せないことで、尿路に過剰な量の尿が蓄積し、尿が腎臓を圧迫する水腎症と呼ばれる状態になり、腎臓にもダメージが及びます。尿路の閉塞を解除することが治療法になります。

尿路損傷

事故などによって尿管や膀胱、尿道を損傷することで起こります。尿が腹腔内に漏れ出てしまうことで再吸収されて、SDMAが上昇します。

その他

その他のSDMAが高くなる原因
  • 品種:グレイハウンド
  • 年齢:子犬

子犬

また、子犬の参考基準範囲は0〜16 μg/dlと少し高めです。

この場合の子犬とは平均的には約1歳未満であり、それ以上では成犬の参考基準範囲となります。

ただし、これは体格の大きさによっても異なり、小型犬では約6ヶ月で成犬の参考基準範囲の適応になりますが、大型犬では2歳までかかることもあります。

まとめ

もりぞー先生

血液検査の項目であるSDMAについて解説しました。
それではおさらいです。

犬のSDMA まとめ
  • SDMAは腎臓のはたらき(機能)を評価することができる
  • 国際腎臓病研究グループ (International Renal Interest Society: IRIS)の慢性腎臓病のガイドラインでもSDMAがステージ分類に用いられている
  • SDMAは仔犬では少し高くなる
  • 慢性腎臓病においてSDMAが上昇するタイミングはBUNとクレアチニンと比べて早い可能性がある
  • SDMAは筋肉量の影響をうけにくいので、クレアチニンより腎機能の過小評価が少ない
  • SDMAはまだ歴史が浅い検査項目
  • 腎臓の機能が低下する原因は①腎前性②腎性③腎後性の3つ
  • 腎前性は腎臓の受け取る血液の量が減ること
  • 腎性は腎臓自体のはたらきが低下すること
  • 腎後性はできた尿を体の外に出せないこと

腎臓病は犬でよくみられる疾患です。

特に慢性腎臓病は冒頭でも記載した通り、10頭に1頭かかります。

軽度な数値の上昇だからと油断しないで、定期的な血液検査をしていきましょう。そして、尿検査、血圧測定、レントゲンや超音波検査などの画像検査を含めた精密検査を行うことも大切です。

以下にBUNとクレアチニンについても解説していますので参考にしてください。

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血液検査での異常とその原因は様々です。そして、原因は一つではなく、重なって存在することも少なくありません。腎臓病においてもそれは同じです。

また、病気によって同じ検査結果でも解釈が異なり、その子その子によって治療の方向性も異なります。

特に難しい病気の場合、獣医さんの説明をよく聞いて、ご家族のワンちゃんに合った治療の方法を相談して決めていくのがよいでしょう。

もし、少しでも分からないことがありましたら、かかりつけの獣医さんに気軽に質問しましょう。

最後に今回の記事が少しでも飼い主様の疑問に解決し、どうぶつ達の健康に繋がれば幸いです。

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